ティファニーのオープンハートは、1974年にデビュー以来、世界中で愛され続けているジュエリーです。
日本ではバブル期に「クリスマスプレゼントの定番」として大流行し、現在もZ世代やヴィンテージブーム再燃により人気が高まっています。
しかし、その人気ゆえに精巧な偽物も多く出回っているのが現状です。
この記事では、ティファニーのオープンハートの偽物を見分けるための5つのチェックポイントと、安心して本物を手に入れるための購入方法をご紹介します。

ブランド買取販売店「ギャラリーレア」で青山表参道店の店長として勤務。高級ブランドの旗艦店が立ち並ぶ表参道エリアにおいて、お客様の立場に寄り添った丁寧なヒアリング接客を武器に活躍。日・英・仏の3か国語を操り、国内だけではなく海外のお客様からの信頼も厚い。
目次
ティファニーのオープンハートの偽物はなぜ多い?理由は?

ティファニーのオープンハートに偽物が多い背景には、その長い歴史と圧倒的な人気があります。
1974年にデザイナーのエルサ・ペレッティによって生み出されたオープンハートは、デビュー以来50年以上にわたって世界中で愛されてきました。
日本ではバブル期に爆発的なブームとなり、需要が供給を大きく上回ったことから、当時から模倣品が大量に流通するようになったと言われています。
また、オープンハートの多くはスターリングシルバー(SV925)で作られており、金やプラチナと比べて原材料費が安いため、偽造業者が参入しやすいという側面もあります。さらに、シンプルなデザインゆえに型取りによる安価なコピーが作りやすいことも理由の一つです。
ただし、エルサ・ペレッティが追求した流れるような有機的な曲線を完璧に再現することは困難であり、この点が真贋を見分ける重要なポイントとなります。
ティファニーのオープンハートの偽物の見分け方は?5つ解説!

ティファニーのオープンハートの真贋を見分けるには、いくつかの重要なチェックポイントがあります。
ここでは、プロが実際に確認している5つの見分け方を詳しく解説します。
1.曲線や厚みが自然かチェックする
エルサ・ペレッティのデザイン哲学は「流れるような有機的な曲線」にあり、オープンハートはその代表作です。
本物のオープンハートは、どの角度から見ても平らな面(フラットスポット)がなく、ふっくらとした自然な厚みがあります。
指でなぞったときに引っかかりがなく、液体のように滑らかであるかどうかが大きな判断材料となります。一方、偽物は鋳造の精度が低いことが多く、全体的に平べったかったり、角張った部分や意図しない凹みが見られたりすることがあります。
手に取ることができる場合は、ハートの曲線を指先でなぞり、自然な立体感があるかを確認してみてください。
写真で判断する場合は、光の反射の仕方に注目すると、立体感の有無がわかりやすくなります。
2.刻印の有無とシルバーの質感を確認する
本物のティファニーには、必ず刻印が施されています。
刻印の彫りが深く、底面まで滑らかであるのが本物の特徴です。偽物の場合は、文字が潰れていたり、深さが不均一でガタガタしていたりすることが多く見られます。
素材の質感も重要なチェックポイントです。
本物のスターリングシルバーは白く上品な輝きを持ち、見た目以上の重量感があります。偽物はステンレスや真鍮にメッキを施していることが多く、変にギラギラしていたり、妙に軽かったりします。
銀は基本的に磁石につきませんが、留め具のバネなど磁性を持つ部品が使われることがあるため、この点だけで真贋を判断することはできません。
3.チェーンのつくりと留め具まわりの刻印をチェックする
ペンダントタイプのオープンハートを確認する際は、チェーンの作りも重要なポイントとなります。
本物のティファニーのチェーンは、輪(リンク)のつなぎ目が丁寧に溶接されており、肉眼では切れ目が見えないほど滑らかに仕上げられています。溶接の仕上がりが均一で、切れ目が目立たない仕上がりです。
偽物のチェーンはリンクに切れ目(隙間)があったり、溶接跡がダマになっていたりすることが多いです。
留め具(引き輪)のバネがスムーズに動くか、指をかける突起の形状が自然かどうかも確認しましょう。留め具まわりにも刻印があるため、文字の精度をチェックすることで真贋の判断材料になります。
4.ロゴ刻印の書体・位置・大きさを細かく見比べる
「TIFFANY & CO.」の刻印は、真贋を見分ける上で非常に重要なポイントです。
本物の刻印では、「T」の文字の端(セリフ)が傘のように下がっていたり、「F」などの線に強弱があったりと、細部まで丁寧に作り込まれています。
エルサ・ペレッティの署名刻印も確認すべきポイントです。年代によってブロック体(PERETTI)と筆記体(Elsa Peretti)のものがあります。
筆記体やブロック体など複数の刻印が存在し、書体や配置は年代や製造時期によって異なります。
ただし、刻印の配置やフォントは製造年代によって異なるため、「これ以外は偽物」と一概に断定することはできません。ヴィンテージ品と現行品では仕様が異なる場合があることを覚えておきましょう。
5.表面の仕上げがきれいか確認する
本物のオープンハートは、職人の手磨きによって鏡のような仕上がりになっています。
表面に歪みがなく、背景がきれいに映り込むかどうかをチェックしてみてください。
偽物には「ゆず肌」と呼ばれる表面の凸凹や、研磨残しの傷、小さな気泡の穴(巣)が見られることがあります。光に当てて様々な角度から観察すると、表面の仕上げの違いがわかりやすくなります。
本物は均一で美しい輝きを放ちますが、偽物は部分的にムラがあったり、光の反射が不自然だったりすることが多いです。
また、長期間使用された中古品でも、本物は磨き直しによって元の輝きを取り戻しやすいという特徴があります。
ティファニーのオープンハートを購入する時の注意点はある?

ティファニーのオープンハートを購入する際には、いくつかの注意点があります。
まず、付属品だけで本物と判断しないことが重要です。「箱や巾着袋があるから本物」とは限りません。
インターネット上では本物の箱だけが売買されており、それに偽物を入れて販売するという手口も存在します。
商品画像についても注意が必要です。公式サイトの画像や他人の出品画像を使い回している出品者もいるため、必ず「手元にある実物の写真」で刻印のアップを確認するようにしましょう。
また、「SPAIN(スペイン製)」の刻印があるものを偽物と勘違いする方もいますが、エルサ・ペレッティはスペインを拠点としていた時期があり、スペイン製の正規品は多数存在します。
この点は誤解しやすいポイントなので覚えておくと役立ちます。
ティファニーのオープンハートの偽物を避けるのにおすすめの購入方法は?

偽物を避けて本物のオープンハートを手に入れるためには、購入先の選び方が非常に重要です。
ここでは、安心して購入できる3つの方法をご紹介します。
ティファニー正規店で購入する
最も確実に本物を手に入れる方法は、ティファニーの正規店で購入することです。
正規店であれば100%本物である安心感があり、アフターケア(クリーニングなど)も万全です。
シルバー製のオープンハート(11mm)の定価は現在5万円台前半となっており、以前と比べて価格が上昇しています。
正規店で購入するメリットは、品質保証に加えて、ティファニーならではの美しいパッケージングや購入体験を楽しめる点にもあります。ギフトとして贈る場合にも、正規店での購入は特別感を演出できるでしょう。
ただし、中古市場の相場と比較すると価格は高めになります。
フリマアプリなどの個人売買はできるだけ避ける
個人間で売買ができるフリマアプリやオークションサイトでの購入は、できるだけ避けることをおすすめします。
素人出品のため、出品者自身も偽物と知らずに販売しているケースがあります。
「ノークレーム・ノーリターン」を理由に返品を拒否されるトラブルも多く報告されています。また、状態ランクの基準が曖昧で、「美品」と記載されていても実際には傷だらけだったということも少なくありません。
価格が安いからといって安易に購入すると、結果的に偽物をつかまされたり、想定外の状態の商品が届いたりするリスクがあります。
大切なジュエリーだからこそ、購入先は慎重に選ぶことが重要です。
信頼できる中古専門店で購入
定価よりもお得に本物のオープンハートを手に入れたい場合は、信頼できる中古専門店での購入がおすすめです。
中古市場では、状態の良いオープンハートが1万円台から2万円台で見つかることも多く、正規店の定価と比較するとかなりお得に購入できます。
専門知識を持ったスタッフによる検品が行われている店舗であれば、安心して購入することができます。また、職人による研磨(新品仕上げ)が施されている商品であれば、中古でも新品同様の輝きを楽しむことができます。
ギャラリーレアでは、厳格な真贋チェックを実施しており、品質管理を徹底しています。
さらに、中古品でも「イメージと違う」などの理由で返品が可能(受取後3日以内)という安心のサービスも提供しています。
ティファニーのオープンハートの偽物の見分け方についてまとめ
まとめ
- ティファニーのオープンハートは、1974年のデビュー以来、世界中で愛され続けているジュエリー
- 本物を見分けるためには、曲線や厚みの自然さ、刻印の精度、チェーンの作り、ロゴの書体、表面の仕上げという5つのポイントをチェックすることが重要
- 個人間取引はトラブルのリスクが高いため、できるだけ避けた方が無難
- 状態の良いティファニーのオープンハートをお得に手に入れたいならギャラリーレアがおすすめ
ティファニーのオープンハートは、その人気の高さから偽物が多く出回っています。
本物を見分けるためには、曲線や厚みの自然さ、刻印の精度、チェーンの作り、ロゴの書体、表面の仕上げという5つのポイントをチェックすることが重要です。
特に、エルサ・ペレッティが追求した流れるような有機的な曲線は、偽物では再現が難しいとされています。
購入時の注意点として、付属品だけで判断しないこと、実物の写真で刻印を確認すること、そして「SPAIN」刻印は正規品にも存在することを覚えておきましょう。安心して本物を手に入れるためには、正規店か信頼できる中古専門店での購入をおすすめします。
個人間取引はトラブルのリスクが高いため、できるだけ避けた方が無難です。
ギャラリーレアでは、状態の良いティファニーのオープンハートを多数取り揃えております。憧れのジュエリーをお得に手に入れたい方は、ぜひギャラリーレアのECサイトをご覧ください。





