日本の時計産業における原点ともいえる存在、それがセイコーの初代ローレルです。1913年に誕生したこの腕時計は、日本で初めての国産腕時計として知られ、今日に至るまで多くの時計愛好家やコレクターに高く評価され続けています。
その魅力は単なる歴史的価値にとどまらず、外観の美しさや構造的な完成度にもあります。たとえば、琺瑯(エナメル)によって仕上げられた白いダイヤルは、時を超えても色褪せない気品を放ち、デザインに取り入れられた赤い差し色は視認性と個性を見事に両立。また、時代に左右されない設計思想は、現代のライフスタイルにも自然と調和します。
この初代ローレルの魅力を「歴史性」「美しさ」「普遍性」という3つの切り口から解説。100年以上を経てもなお、多くの人の心を惹きつける理由を明らかにしていきます。

ブランド買取販売店「ギャラリーレア」でLA部部長として勤務。業界屈指の激戦区である大阪エリアにおいて10年以上のブランド買取経験を持つ。
日本流通自主管理協会(AACD)の認定査定士として、ブランドに対する確かな知識とお客様に寄り添ったサービスを武器に第一線で活躍している。
目次
セイコーの初代ローレルの魅力3選!

1913年に誕生したセイコーの初代ローレルは、日本の時計史における象徴的存在であり、国産腕時計の第一号として知られています。その誕生は、日本の精密技術の進化を象徴するものであり、今日においてもその意義は色あせることがありません。
初代ローレルの魅力は、単なる「古さ」や「希少性」だけにとどまらず、ディテールにまで宿る職人の技、そして時を超えて愛され続けるデザイン哲学にあります。美しく光を受ける琺瑯ダイヤル、赤い差し色のデザイン性、そして実用性と品格を兼ね備えた設計思想――これらすべてが初代ローレルを「名作」と呼ぶにふさわしい理由です。
今回はその中でも特に注目したい3つの魅力を厳選し、詳しくご紹介いたします。
日本初の国産腕時計としての歴史的価値
1913年に発売されたセイコーローレルは、日本初の完全国産腕時計です。セイコーローレルの登場は、当時の国産時計製造技術の偉大な成果でした。実際には、素材選定から製造、組み立て、調整まですべて日本国内で行われ、製造工程における「真の国産化」を達成。つまり、日本の時計産業の礎となったのです。
当時は海外輸入品が主流だった時代に一石を投じる存在として、国内の腕時計技術向上を促し、国民からも高い評価を得ました。現在では希少性やブランドヒストリーとしての価値も極めて高く、コレクターズアイテムとして人気です。
セイコーの歴史に深く刻まれた初代ローレルは、まさに日本時計史そのものです。創業者・服部金太郎の情熱とスタッフの精緻な手作業によって育まれた、日本時計界の黎明期を支える伝統の名品。それこそがローレルなのです。
琺瑯ダイヤルの気品ある美しさ
初代ローレルの最も印象的な特長の一つが「琺瑯(エナメル)ダイヤル」です。琺瑯とは、金属板にガラス質を焼き付けて作る高級仕上げ技法で、高温で焼成することで滑らかでツヤのある表面になります。
琺瑯ダイヤルは製造難易度も高く、技術の高さも光ります。エナメル独特の透明感と奥行きある光沢は、時間を経ても黄ばみにくく、色あせない美しさを保つのが魅力です。また、長期間使用しても変色が少なく、メンテナンス次第では新品当時の鮮やかさを維持できるでしょう。
セイコーのローレルは現代の多くの時計に採用される印刷文字盤では得られない“本物の高級感”。琺瑯の白色は硬質で上品な印象を与え、光を優しく受けて文字盤全体に豊かな表情を生み出します。
100年以上愛され続ける設計思想
初代ローレルは、発売から100年以上経過した今でも多くの人々から愛されています。その理由は、単なるレトロ復刻ではない「普遍的な設計思想」にあります。文字盤の見やすさ、小ぶりな34mm前後のケースサイズ、軽量な装着感、そして控えめで洗練されたデザインとすべてが実用性を重視した設計です。
軽くストレスのない装着感と、フォーマルからカジュアルまで合わせやすい外観は、現代のライフスタイルにも自然に溶け込みます。また、秒針や分針・時針の視認性の高さなど、実用腕時計として核心的な要件を当時から満たしていたのです。
時代が変わっても人を選ばず、世代を超えて愛されるこの普遍性こそが、100年後の今でも輝き続ける理由でしょう。
セイコーの初代ローレルの特徴を3つのポイントで解説!

セイコー初代ローレルは、日本の時計史を語るうえで欠かせない金字塔的存在です。その歴史的価値はもちろんのこと、外観や設計においても当時としては画期的な要素が詰め込まれており、現在もなお時計愛好家から高い支持を得ています。
中でも注目したいのが、見た目と機能を兼ね備えたデザイン面の特徴です。視認性と美しさを両立した「白いエナメルダイヤル」、アクセントとして効果的に取り入れられた「赤い差し色」、そして上品でクラシカルな印象を与える「ブラウンのレザーストラップ」。これら3つの要素は、ローレルの個性を象徴するディテールです。
こちらでは、初代ローレルが100年以上の時を経てもなお愛され続ける理由を、3つのデザイン的特徴から丁寧にご紹介していきます。
白いダイヤル
セイコー初代ローレルの特徴として真っ先に挙げられるのが、白く輝くエナメル製のダイヤルです。この白い文字盤は、単なる色味としての白ではなく、琺瑯(エナメル)という特別な技法で作られている点に大きな価値があります。琺瑯はガラス質を高温で焼き付けて作られるため、光を柔らかく反射し、滑らかで深みのある質感を生み出します。
また、エナメル素材は時間が経っても変色しにくく、文字盤の美しさを長く保ち続けるという耐久性の面でも優れています。これにより、100年以上経った今もローレルの美しい白ダイヤルが高く評価される理由となっています。時計という機能性の高いアイテムにおいて、視認性と高級感を同時に実現するこの文字盤は、当時から今日に至るまで一貫して「美しさと実用性の象徴」として扱われてきました。
清廉で誠実な印象を与える白という色は、どんな装いにもマッチし、ビジネスシーンにもフォーマルな場にも馴染みます。特に現代ではモノトーンコーデとの相性が良く、クラシカルでありながらモダンな雰囲気も兼ね備えています。
文字盤の赤い差し色
セイコー初代ローレルのデザインには、控えめながらも印象的な「赤い差し色」が施されています。この赤は主にインデックス周辺や12時位置の数字、秒針の一部などに使われており、時計全体に視覚的なアクセントとリズム感をもたらしています。
この赤い色使いは単なる装飾ではなく、視認性の向上という機能的役割も果たしています。白いエナメルダイヤルとの対比により、赤い部分が浮き上がるように際立ち、時刻の読み取りが格段にしやすくなるのです。また、黒のインデックスや針と並ぶことで、全体として非常に調和の取れたカラーバランスが形成され、見る者に上品さと遊び心を同時に印象づけます。
加えて、赤という色には「情熱」「生命力」「注意を引く力」といった心理的効果もあり、ローレルのように控えめなデザインの中にも、確かな個性を与えてくれます。このような小さな要素一つひとつが、ローレルの洗練された美意識を支えているのです。
当時の時計においてここまで繊細な色の演出を取り入れることは稀であり、まさにセイコーが持つ先進的なデザイン感覚の証といえます。ローレルのディテールの美しさは、時計ファンなら誰もが惹かれるポイントとなっています。
ブラウンのレザーストラップ
セイコー初代ローレルを語る上で、もう一つ見逃せない要素が「ブラウンのレザーストラップ」です。時計本体の繊細でクラシックな印象に、深みのあるブラウンのストラップが絶妙な調和をもたらしています。このブラウンは、単なる色味ではなく、使い込むほどに味わいを増すレザーの風合いも含めて完成された「ヴィンテージの美」といえるでしょう。
当時のローレルに付属したストラップは、上質なカーフレザーで作られており、手首に自然に馴染む柔らかさを持っています。レザーの質感は季節や気候によって微妙に変化し、ユーザーの体温や使用状況に応じて独自のエイジングが進行します。これは金属製のブレスレットにはない“革ならでは”の楽しみ方であり、自分だけの一本へと育っていく実感を味わうことができます。
さらにブラウンという色自体が、白いダイヤルと絶妙にマッチします。ナチュラルで温かみのある色調は、時計全体に落ち着いた印象を与え、クラシックな美しさを引き立てます。また、スーツスタイルからカジュアルな装いまで幅広く対応できるため、TPOを問わず着用できる万能さも魅力です。上質なブラウンレザーは時計全体の印象を引き締め、高級感を底上げします。
近年では復刻モデルやカスタムストラップも多く出回っていますが、やはり当時の雰囲気を忠実に再現したブラウンストラップ付きローレルは希少です。
セイコーの初代ローレルの価格はどのくらい?

セイコーの初代ローレルは、1913年に登場した日本初の国産腕時計として、時計史上において極めて重要な存在です。そのため、価格は単なる素材価値や機能性だけでなく、歴史的価値や希少性、状態といった複合的な要因によって決定されます。市場に流通している初代ローレルには、大きく分けて「当時のオリジナルモデル」と「復刻版モデル」が存在し、それぞれで価格帯は大きく異なります。
まず、1910年代から製造されたオリジナルの初代ローレルは、現存数が非常に少なく、コレクター市場でも高く評価されています。保存状態が良好で希少な個体やオリジナルのパーツがすべて揃っている場合には、高額となるでしょう。特に、文字盤の琺瑯(エナメル)加工の状態や、針やリューズといった細部のオリジナリティが価格に大きな影響を与えます。また、箱や保証書といった付属品の有無なども価格に大きく影響します。
一方、セイコーが2023年に発売した110周年の復刻モデルについては、現代の技術で製造された信頼性の高いモデルでありながら、デザイン面では初代の雰囲気を忠実に再現しています。こちらの価格帯は、新品時で5万円前後から10万円台中盤までが一般的です。ムーブメントには自動巻きやクォーツなど、実用性に配慮した現代的な仕様が採用されており、日常使いにも適しています。復刻モデルは限定生産されることも多く、モデルによっては時間とともにプレミアが付くこともあるため、購入タイミングも重要な要素となります。
このように、セイコーの初代ローレルの価格は、その種類と状態、年代によって大きな差があります。自分が求めるスタイルや目的に応じて、相応の価格帯で選ぶことが、満足度の高い購入につながります。
セイコーの初代ローレルを購入するならどこがおすすめ?

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セイコーの初代ローレルは、国産時計史に名を刻む貴重なモデルであるため、購入する際は信頼できる販売店を選ぶことが非常に重要です。特に、オリジナルのヴィンテージ品や精巧な復刻モデルを手に入れたいと考えるなら、品質の確かさやアフターサービス、商品情報の透明性が求められます。
ギャラリーレアでは、国内外の高級腕時計を専門に扱う信頼性の高い正規販売店であり、常に厳選された人気ブランドを取り揃えています。特にセイコー初代ローレルのようなヴィンテージモデルについては、真贋判定を専門スタッフが厳しくチェックしており、オリジナルパーツの有無やメンテナンスの履歴、文字盤の状態など、購入前に知っておきたい情報が詳細に記載されています。
また、商品のコンディションを高画質の写真で複数アングルから確認できるため、オンライン購入でも安心です。さらに、購入後には保証が付帯され、アフターサポートも充実しています。これにより、初めてヴィンテージ時計を購入する方でも、不安なく手に取ることができるのが大きな魅力です。
中古品を購入する場合、商品情報が曖昧だったり、保証がなかったりすることも少なくありません。その点、ギャラリーレアなら正確な情報に基づいて判断できるだけでなく、購入後も長く付き合える信頼のパートナーとして活用できます。
セイコー初代ローレルという日本の誇りともいえる時計を手に入れるなら、ぜひギャラリーレアを覗いて、理想の一本を見つけてください。
セイコーの初代ローレルについてまとめ
まとめ
- セイコーの初代ローレルは日本初の国産腕時計
- イコー初代ローレルの魅力は、琺瑯ダイヤル・文字盤の赤い差し色・クラシックなブラウンレザー
- セイコーの初代ローレルを購入するならギャラリーレア公式サイトがおすすめ
1913年に誕生したセイコーの初代ローレルは、日本初の国産腕時計として国産時計産業の礎を築いた歴史的モデルです。すべての製造工程を国内で完結させた「真の国産時計」として、職人の技術と想いが詰まっています。
視認性と上品さを兼ね備えた琺瑯ダイヤル、印象的な赤い差し色、クラシックなレザーストラップによる完成されたデザイン。さらに、現代にも通じる小ぶりで実用的な設計思想は、時代を超えて多くの人に愛されてきた理由です。
初代ローレルは、セイコーの精神を体現した“動く歴史”として、今もなお本物を求める人々から高い支持を集めています。
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