高級時計ブランドといえばロレックスやオメガを思い浮かべる方が多いですが、日本が誇るセイコーの最上位ライン「クレドール」も忘れてはなりません。
職人技による美しいデザインと精緻なムーブメントで知られるクレドールは、定価が数十万円から数百万円に及ぶモデルもあり、購入を検討する際に価格や価値が気になる方も多いでしょう。
「クレドールは実際いくらで買えるのか?」「定価と中古の価格差はどれくらい?」「正規店と並行輸入店ではどちらが安心?」といった疑問を持つ方に向け、本記事ではクレドールの定価や歴史、さらにおすすめの購入方法までを詳しく解説します。
購入前に知っておきたいポイントを押さえることで、後悔のない一本を選ぶための参考になります。

ブランド買取販売店「ギャラリーレア」で常務執行役員として勤務。高級時計、宝石の査定を得意とし、業界で15年以上の豊富な経験を持つ。
現在は「お客様にとっての特別な企業になる」という信念と共に、国内11の店舗を統括している。
目次
セイコーのクレドールとは?ブランドの歴史をご紹介

セイコー クレドール シグノ GCAR051 SEIKO 腕時計 シャンパン文字盤
クレドール(CREDOR)は、1974年に誕生したセイコーの最高級ドレスウォッチブランドです。
ブランド名はフランス語の「CRÊTE D’OR(黄金の頂)」に由来し、贅沢で上質なものづくりを追求する姿勢を象徴しています。
クレドールはスイスの高級時計に匹敵する精度と美しさを持ちながら、日本らしい繊細なデザインと職人技を強みに発展してきました。
特に、薄型ドレスウォッチや工芸技術を活かした文字盤、漆や蒔絵といった伝統工芸を取り入れたモデルなど、独自の世界観を築いています。
また、セイコー独自のスプリングドライブや高精度なクォーツムーブメントを搭載したモデルも多く、技術力の高さを証明しています。
半世紀近い歴史の中で、クレドールは「実用性と芸術性を兼ね備えた日本発の高級時計」として国内外から高い評価を得ているのが特徴です。
セイコーのクレドールの定価を人気モデル別に解説

セイコー クレドール ロコモティブ GCCR997 SEIKO 腕時計 グリーン文字盤
クレドールはセイコーの最高峰ラインとして、数百万円から数千万円に及ぶハイエンドモデルを展開しています。
ここでは、国内外で特に注目度が高い代表モデルを定価ベースで整理し、その魅力と価格の背景を解説します。
職人技術や希少性が価格にどう影響しているかを理解することで、自分に合った一本を選ぶ参考になるでしょう。
1.クレドール 富嶽(フガク)トゥールビヨン GBCC999
参考定価:55,000,000円
クレドール 富嶽トゥールビヨン GBCC999 は、世界に誇る日本の美意識と高度な時計製造技術を結集したモデルです。
最大の特徴は、セイコーが独自に開発したトゥールビヨン機構に、彫金師・金工師による緻密な装飾を施している点にあります。
文字盤には葛飾北斎の名作「富嶽三十六景」をモチーフにした富士山が立体的に表現され、芸術作品のような存在感を放ちます。
主素材はプラチナ950。一部に18K WG/YG装飾を採用し、贅沢かつ洗練された印象を与えるアイテムです。
ムーブメントはキャリバー6830で、直径25.6mm・厚さ1.98mmという極薄設計が実現されており、世界最小級トゥールビヨンとしても知られています。
まさに日本が世界に誇る「クラフツマンシップの結晶」であり、芸術性と機能性を兼ね備えた逸品といえるでしょう。
2.クレドール スプリングドライブ ミニッツリピーター GBLS998
参考定価:45,100,000円
クレドール スプリングドライブ ミニッツリピーター GBLS998 は、音で時を知らせる機能を持つ「ミニッツリピーター」を搭載したハイエンドモデルです。
セイコー独自のスプリングドライブ機構と融合することで、極めて静寂性の高い打鐘音を実現しています。
一般的なミニッツリピーターは打鐘時に雑音が伴うことがありますが、GBLS998は独自の「静音ガバナー機構」により、透き通るように澄んだ鐘の音を奏でます。
ケース素材には18Kピンクゴールドを使用し、温かみのある高級感を演出。
さらに、音響の美しさを最大限に引き出すため、ケース内部の構造や素材選定にも徹底的にこだわっています。
複雑機構と日本独自の美意識を融合させた本モデルは、世界の時計愛好家から高い評価を受けており、まさにセイコーが生み出す機械式時計の芸術品です。
3.クレドール スプリングドライブ ソヌリ GBLQ998
参考定価:22,000,000円
クレドール スプリングドライブ ソヌリ GBLQ998 は、毎正時に美しい鐘の音を奏でる「ソヌリ機構」を搭載したモデルで、日本の四季や自然の調和を感じさせる時計です。
スプリングドライブの正確性と静寂性により、機械式でありながらクォーツ並みの精度を保ちながら、音色の美しさを追求しています。
打鐘には特別に調律された音響機構が組み込まれており、透明感のある響きが特徴です。
ケースには18Kピンクゴールドが使用され、上品で洗練されたデザインが施されています。
また、複雑なソヌリ機構を備えながら、操作性にも配慮されており、実用性と芸術性を兼ね備えているのも魅力です。
世界的に見ても希少なソヌリ搭載モデルとして、コレクター垂涎の一本であり、日本の匠の技術と音作りの伝統を体現した特別な存在です。
4.クレドール 叡智II GBLT999
参考定価:7,865,000円
クレドール 叡智II GBLT999 は、セイコーが誇る「スプリングドライブ」を搭載しながら、伝統工芸の美を極限まで追求したモデルです。
特徴的なのは、磁器の一種である「磁器文字盤」を採用している点で、白く透き通るような輝きを放ちます。
この文字盤は一つひとつ職人の手仕事で仕上げられており、他の時計にはない温かみと独自の存在感を醸し出しています。
ムーブメントにはスプリングドライブ キャリバー7R14を搭載し、最大約60時間のパワーリザーブを備えています。
さらに、トルクリターン機構を採用することで効率的なエネルギー利用を実現。
ケースにはプラチナを使用し、シンプルでありながら極上の高級感を漂わせます。
叡智IIは、日本の伝統美と最先端技術を融合させた象徴的なモデルであり、静謐な美を求めるコレクターに最適な一本です。
5.クレドール ゴールドフェザー GBCF999
参考定価:25,300,000円
クレドール ゴールドフェザー GBCF999 は、セイコーが1960年代に発表した「ゴールドフェザー」の系譜を受け継ぐ、極薄設計のドレスウォッチです。
厚さわずか約1.98mmのキャリバー68系ムーブメントを搭載し、着け心地の良さと洗練されたシルエットを実現しています。
その薄さは装着感を高めるだけでなく、スーツスタイルやフォーマルシーンにも完璧にマッチします。
文字盤は無駄を排したクラシカルなデザインで、時を超えて愛されるエレガンスを体現しています。
ゴールドフェザーの名前が示すように、羽のように軽やかで上品な存在感を放ち、日本の時計づくりの精密さと美意識を表すモデルです。
高級感と実用性を兼ね備えた一本として、初めてのクレドールにもふさわしい選択肢となるでしょう。
セイコーのクレドールの魅力は?人気の理由は?

セイコーのクレドールは、日本が誇る高級時計ブランドとして、精緻な技術力と美しいデザインを兼ね備えている点が最大の魅力です。
特に、ムーブメントには世界的に高い評価を得ているスプリングドライブや超薄型機構などが採用され、時計としての機能性と精度において他のラグジュアリーブランドに引けを取りません。
また、文字盤やケースには漆、螺鈿、磁器など日本の伝統工芸が取り入れられており、芸術品のような仕上がりも人気の理由のひとつです。
さらに、価格帯は数十万円から数千万円と幅広く、手に届きやすいモデルから世界的にコレクション価値の高いモデルまで揃っています。
ビジネスやフォーマルシーンに映えるシンプルなデザイン性と、日本ならではの繊細な美意識が融合している点が、多くの時計愛好家から長く支持される理由です。
セイコーのクレドールとグランドセイコーの違い

クレドールとグランドセイコーはいずれもセイコーが展開する高級ラインですが、そのコンセプトと特徴は大きく異なります。
グランドセイコーは「世界最高の実用時計」を目指しており、高精度なムーブメントと耐久性を重視した設計が魅力です。
ビジネスシーンに適した洗練されたデザインと堅牢なつくりで、正確さと信頼性を求める層に人気があります。
一方、クレドールは「日本の美意識を体現するドレスウォッチ」として、薄型化や美しい仕上げ、漆や螺鈿など伝統工芸を用いた装飾性に力を入れています。
つまり、グランドセイコーは実用性の頂点を追求するブランドであるのに対し、クレドールは芸術性やラグジュアリー性を重視したブランドと言えるでしょう。
両者の違いを理解することで、自分の用途や価値観に合った1本を選びやすくなります。
セイコーのクレドールを購入するのにおすすめの方法は?

クレドールはセイコーの中でも特に高級感と芸術性が際立つブランドのため、購入方法にもこだわる必要があります。
正規店で新品を手に入れる方法はもちろん、信頼できる中古販売店で状態の良いモデルを探すのも賢い選択です。
ここでは、それぞれのメリットや注意点を解説します。
セイコー正規店で購入する
セイコーの正規店でクレドールを購入する最大のメリットは、安心感です。
新品であることはもちろん、メーカー保証やアフターサービスが万全で、購入後もメンテナンスを受けやすい環境が整っています。
クレドールは複雑機構を搭載したモデルや、漆・螺鈿など伝統工芸を施した繊細な仕上げのモデルも多く、適切なメンテナンスが欠かせません。
正規店なら熟練の技術者による修理やメンテナンスを受けられるため、長期的に愛用したい方に最適です。
また、最新作や限定モデルに出会えるのも正規店ならではの魅力です。
ただし、定価での購入になるため価格面では高額になりがち。
予算に余裕があり、安心と信頼を重視する方には、正規店での購入がもっともおすすめの方法と言えるでしょう。
信頼できる中古販売店で購入する
「クレドールを少しでもお得に入手したい」「すでに廃盤になったモデルが欲しい」という方には、中古販売店での購入がおすすめです。
「ギャラリーレア」のような信頼できる専門店を利用することで、真贋保証や徹底した品質チェックを経た安心できる1本に出会えます。
中古市場では新品の定価よりも大幅に価格が下がっているケースも多く、予算を抑えつつ憧れのモデルを手に入れられる点が大きな魅力です。
また、中古ならではの掘り出し物や限定モデルが見つかる可能性もあります。
一方で、販売店の信頼性が低い場合は偽物や状態の悪い時計を掴まされるリスクもあるため注意が必要です。
ギャラリーレアのように実店舗とオンライン両方で展開し、アフターサービスも整っているショップを選べば、安心して購入できるでしょう。
セイコーのクレドールの定価についてまとめ
まとめ
- クレドールは1974年に誕生したセイコーの高級ラインで、工芸美と技術力が融合した特別なコレクション
- 定価はモデルによって数十万円から数千万円まで幅広く、複雑機構や工芸仕上げによって価格が大きく変動する
- 富嶽トゥールビヨンや叡智IIなどのハイエンドモデルは、芸術作品としての価値も兼ね備えている
- 正規店購入なら保証やアフターサービスが充実し、中古販売店利用なら価格を抑えて入手できる
- 購入時は予算だけでなく、利用目的やメンテナンス体制も考慮することが後悔しないポイント
セイコーのクレドールは、日本の伝統工芸と時計製造技術を融合させた特別な高級ラインであり、定価はモデルによって数十万円から数千万円まで幅広く展開されています。
富嶽トゥールビヨンや叡智IIといった芸術的価値の高いモデルから、日常使いに適したゴールドフェザーまで多彩な選択肢が揃っているのも魅力です。
購入方法としては、正規店なら安心の保証とアフターサービスが受けられ、中古販売店を利用すればコストを抑えつつ希少モデルを入手するチャンスがあります。
自分の予算や目的に合った方法で購入すれば、長く愛用できる一本を手にできるでしょう。
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