1905年に創業した老舗時計ブランド「ロレックス」。
ロレックスは高級腕時計の代名詞とされ、ステータス性の高さから実物資産として保有されている方も多いブランドです。
またロレックスの人気モデルは入荷数が非常に少なく、何年も正規店へ通い詰めなければならないほど、入手困難な状況が続いています。
そのためロレックスの価値が高騰し、中古市場では定価の2〜3倍で取引されるモデルも。
そんな不動の人気を誇るロレックスですが、相場が急落しているという噂があります。
今回は、ロレックスの値下がりの真相や、今後の見通しについて徹底解説。
ロレックスの購入を検討している方や、売りどきを探っている方の参考になれば幸いです。

ブランド買取販売店「ギャラリーレア」でLA部部長として勤務。業界屈指の激戦区である大阪エリアにおいて10年以上のブランド買取経験を持つ。
日本流通自主管理協会(AACD)の認定査定士として、ブランドに対する確かな知識とお客様に寄り添ったサービスを武器に第一線で活躍している。
目次
ロレックスが値下がりしているのは本当?原因は?
高級腕時計の筆頭であり、世界中で圧倒的な人気を誇るロレックスは、本当に値下がりしているのでしょうか。
まずは、ロレックスが値下がりする原因について3つのポイントに分けて解説していきましょう。
1.公認中古販売の開始

現在ロレックスは価値が高騰しており、例え中古品であっても主要モデルは定価の何倍もの価格で取引されています。
また入荷数が少ないことから正規店に通い詰めても希望のモデルが手に入らず、本当にロレックスが欲しい方に行き届かない状況が続いています。
そうした状況を打破するため、ロレックスは2023年に公認中古販売を開始しました。
公認中古販売とは、製造から3年以上経過したモデルをロレックスの正規店で販売すること。
認定中古品はロレックスの厳格な品質検査をクリアしており、2年間の国際保証が適用されます。
中古のロレックスは販売店ごとに自由に価格が設定できるため、価格が高騰してしまうのが難点。
そこでロレックスが認定中古品を適正な価格で販売することで、中古市場価格の行き過ぎを抑制する狙いです。
なお認定中古品が販売されているのはヨーロッパの一部の国のみで、日本での取り扱いはまだありません。
今後ロレックスが公認中古品の販売店舗を増やしていくことで、中古のロレックスの相場が値下がりする可能性が示唆されています。
2.中国市場が後退した

世界有数の経済大国である中国でも、ロレックスは非常に高い人気を誇ります。
ステータス性の象徴であるロレックスは中国の富裕層がこぞって買い求めており、中古価格にも多大なる影響を与えているといわれています。
しかし、2019年から中国で開始された「ゼロコロナ政策」により、国民は厳しい行動制限を余儀なくされ、購買意欲が著しく低下。
さらに不動産バブルが崩壊したことで、消費よりも貯蓄を行う層が増加し、これまで好調だった中国経済が一気に減速します。
失った資産を補てんするためロレックスを売却する投資家や経営者が増え、2022年3~4月ごろにピークだったロレックスの相場価格が急落しました。
今後も中国経済が回復する見通しは立っておらず、中国の富裕層はロレックスを購入するよりも、売却に出す傾向がしばらく続くでしょう。
3.世界の景気が後退した

ロレックスの相場価格は、中国だけでなく世界の経済状況によっても大きく変動するのが特徴。
近年、世界経済はコロナショックやロシアによるウクライナ侵攻など世界情勢が不安定な状態が続いています。
するとロレックスのような高級品は買い控えられるとともに、現金を確保するためロレックスを売却に出す方が増えます。
結果的に、中古市場にはたくさんのロレックスがあふれ、相場の急落へとつながりました。
例えば、ロレックスの人気モデル「コスモグラフデイトナ 116500LN ホワイト」は2022年2月に約600万円の価格がついていましたが、2023年2月には約420〜450万円まで価格が下がっています。
コスモグラフデイトナの他、サブマリーナーデイトやGMTマスターⅡなどの人気モデルも価格が急落しており、ロレックスファンに大きな衝撃を与えました。
【2025年最新】ロレックスの相場動向はどう?値下がりはしている?

2025年のロレックスの相場は依然として高い価格を維持しており、定価以上の価値を持つモデルも珍しくありません。「ロレックスが値下がりしている」と一部でいわれているのは、2022年3月をピークに相場が急落したためと考えられるでしょう。
下落の原因は中国市場の景気後退や、ロレックス認定中古時計プログラムの導入など、さまざまな要因が影響しています。現在はピーク時から約25%ほど下落してるものの、コロナ禍の異様な高騰が調整された形となり、ロレックスの相場全体としては落ち着きを見せています。
実際にロレックスの2024年度の売り上げは、初となる100億ドルを突破しており、高級時計業界を牽引する確固たる地位は揺るいでいません。
ロレックスの今後の相場動向は、売り上げ拡大や大幅な下落要因が少ないことから、安定した価格を維持すると予想できます。
ロレックスの値下がりしづらいと言われている人気モデル5選
ロレックスの時計のなかでも値下がりしにくいモデルを5つご紹介します。
資産価値が高いモデルは高額な買取額で買取ってもらえることも多く、時計の買い替えの際にも貴重な資金となります。
これから購入する方は、ぜひリセールバリューにも注目して選んでみてください。
1.デイトナ

デイトナはロレックスを代表するモデルで、フロリダ州のデイトナ国際スピードウェイのスポンサーを勤めたことでこの名が付いたといわれています。ストップウォッチを搭載した唯一のクロノグラフであり、3つの積算計がデイトナの象徴といえるでしょう。
この3つの積算計を使用すれば、時間の計測や時速の平均速度を測ることが可能です。さらに100mの防水機能によりマリンスポーツにも適しており、スポーツを愛する人々に愛用されています。
各モデルにはいくつかのバリエーションが存在しますが、デイトナはその種類が豊富です。例えば、最高級のオイスタースチールやゴージャスな印象のイエローゴールド、肌なじみの良いエバーローズゴールドなど、いずれも高級素材が採用されています。
デイトナは正規店で入手しづらく、リセールバリューは常に高い位置で推移しているモデルです。なかでもデイトナ126500のホワイトは約2.1倍のリセールバリューを誇り、定価以上の価値を持つことから投資の対象としても注目を集めています。
2.サブマリーナー

サブマリーナーは、ダイバーズウォッチとして非常に高い防水性能を搭載するモデルです。「ロレックス三大発明」として知られるオイスターケースをはじめ、さまざまなロレックスの技術開発により水深300mを実現。発表当時の水深100mから革新的な発展を遂げました。
サブマリーナーには、日付表示があるサブマリーナー デイトと日付表示がないノンデイトの2種類が展開されています。日付表示機能の有無は印象が変わるだけでなく実用性も異なり、日常的に使用する方はスムーズに日付が確認できるデイトもおすすめです。一方で価格はノンデイトのほうが安価で、よりリーズナブルにサブマリーナーを入手できます。
サブマリーナーも値下がりしにくい人気モデルです。多くの種類が以前に比べ高騰していますが、現在注目度が高いモデルは、グリーンサブの16610LVやアンティークウォッチに分類される5513。ここ数年で取引価格が上昇しているため、値下がりしにくい種類といえます。
3.エクスプローラー

エクスプローラーは「探検家」「探究家」という意味があり、まさに冒険家に向けて開発されたモデルです。エクスプローラーの開発には、エベレスト登頂に携行されたロレックスの時計の情報やさまざまな登山家の意見が主軸となりました。
このエクスプローラーをさらに進化させたのがエクスプローラーⅡ。GMT針により昼夜の判別が可能となり、洞窟探検家に適した機能を備え進化しています。その後幾度となく改良を重ねながら人気モデルとして定着し、2021年には50周年を記念したRef.216570を発表。新型ムーブメントを搭載するなど、人気モデルに相応しいスペックを備え登場しました。
個性的なデザインと機能を持つエクスプローラーは、デイトナやGMTマスターほどのリセールバリューは持たないものの、安定したリセール率を誇るモデルです。生産終了モデルやヴィンテージモデルはとくに人気があり、値下がりしにくい時計として手元に置く価値が十分に感じられる1本といえるでしょう。
4.デイデイト

デイデイトが使用する素材は、ステンレスではなく最高級品であるゴールドやプラチナのみ。ロレックスの最高峰ともいわれるモデルで、まさに憧れの時計として位置づけられています。
ロレックスといえばサブマリーナーやデイトナなどのスポーツモデルが人気を博していますが、デイデイトが持つ最大の価値はブランド力と高級素材が後押しするステータスです。デイデイトは歴代アメリカ大領領に贈られ、多数の著名人も愛用したことから見事なブランディングを実現したモデルともいえます。
ケースサイズは36mmと40mmが展開され、文字盤や装飾デザインも豊富なことが特徴。ダイヤモンドや宝石を散りばめたモデルはそれだけで価値を持ち、ロレックスのラグジュアリーウォッチに相応しい風格を放っています。
価値の高い貴金属を素材にしているデイデイトは、素材自体の価値により高額取引が期待できます。今後、金やプラチナ、ダイヤモンドの価値が上がればデイデイトは値下がりすることなく安定した価格を維持するでしょう。
5.GMTマスターⅡ

GMTマスターⅡは2色の回転ベゼル、そしてGMT針により複数のタイムゾーンを一目で確認できる旅行者やパイロット向けのモデルです。航空会社の要請によりパイロットウォッチとして開発されたGMTマスターは、2つのタイムゾーンの同時表示を可能にしました。
さらに、単独で調節できる時針を搭載したことで3つのタイムゾーンの表示を実現したGMTマスターⅡが登場。GMTマスターは1999年に生産終了品となり、現在はGMTマスターⅡのみが公式店で入手できます。
GMTマスターⅡの特徴でもあるベゼルのツートンカラーは、3代目のRef.116710LNで一度ブラックに統一されました。これはセラミックパーツをツートンカラーでデザインすることが困難だったためといわれています。しかし、2013年以降は技術の進歩によりツートンカラーが復活。赤と青の「ペプシ」や青と黒の「バットマン」などの愛称とともに、長く愛されています。
ロレックスを値下がりのしにくさで選ぶなら、GMTマスターⅡが最も安定しており、高いリセール率を誇ります。なかでも126710BLROのジュビリーブレスは定価の2倍以上の価値が認められており、長期的な資産価値が期待できるでしょう。
ロレックスの値下がりは続いていく?今後の見通しは?

ロレックスは圧倒的なステータス性を誇る高級ブランドであり、その地位は簡単には揺らぎません。
値下がりしている時期だからこそロレックスを購入したい層もいるため、一定水準以上の需要は常にあると考えられます。
また最近の相場推移をみるとロレックスの値下がりは落ち着いており、むしろ上昇傾向にあることが分かります。
そのため、値下がりが続いていたのはあくまでも一時的なものだと考えてよいでしょう。
ただし、2024年にコロナショックやウクライナ侵攻のような世界経済をゆるがす出来事が起こると、価格が再び急落する可能性も。
ロレックスの売り時を探っている方は、価格が上昇傾向にある今が狙い目です。
ロレックスを購入するのにおすすめの方法はある?

ロレックスは市場で値下がりしにくい高級時計ブランドとして知られていますが、需要の高さから入手が難しく、購入場所に迷うブランドです。
主な購入場所は、正規店や並行輸入、中古品専門店の3つが挙げられます。各購入場所のメリットやデメリットを見ていきましょう。
ロレックス正規店で購入する
ロレックス正規店での購入は、確実な真正品であるとともに厳格な商品基準をクリアした個体を手に入れられるメリットがあります。
また定価以上で取引されることの多いモデルも定価で購入ができ、正規店という高い信頼性の裏付けからより高額な買取額が期待できます。
ただし「ロレックスマラソン」という造語が生まれたように、ロレックス正規店を何度も訪問したりほか正規店を回ったりしなければ、欲しいモデルを手に入れられないのが現状です。
ロレックス正規店で購入するときは、真正品を定価購入できる一方で、入手が容易でない点がデメリットといえます。
並行輸入品を購入する
新品のロレックスを購入するには、並行輸入という方法もあります。並行輸入とは、ロレックスの正規店を通さず、別のルートで正規品を輸入することをいいます。例えば、海外の直営店や正規代理店などが該当し、第三者によって輸入されたものが並行輸入品です。
このため正規品である可能性は高く、モデルによっては定価よりも安く購入できます。また正規店には並ばない希少性のあるモデルを入手できることもあり、こだわりを持って選びたい方にもおすすめの購入方法です。
一方で、並行輸入品は国際保証が付かない場合があり、偽造品のリスクも伴います。さらに真正品であっても、正規店に並ぶ個体ほどの品質である保証はありません。
並行輸入品を購入するときは、並行輸入業者の信頼性を確かめ、品質にバラつきがあることを理解しておくことが大切です。
信頼できる中古品専門店で購入する
ロレックスは中古市場で頻繁に取引がされており、中古品専門店には廃盤モデルやアンティークロレックスなどが並んでいます。なかには新品の状態で買取されている個体もあり、種類や在庫は正規店よりも豊富です。
ただし、中古市場にはコピー品が持ち込まれることが多く、真贋を見抜く経験豊富な査定士の存在が欠かせません。さらにロレックスに詳しい店舗は適切な相場を心得ており、適正価格で販売をしています。
中古品専門店でロレックスを購入するなら、信頼性の高さを重視して店舗を選びましょう。
ブランド買取店ギャラリーレアは、7回以上にわたる真贋判定を経て再販しています。買取時はもちろんのこと、販売成立時も徹底的にチェックし、お客様に安心してお選びいただける体制を整えています。
豊富なモデルやデザインのなかから特別な1本を探すなら、ぜひギャラリーレアの実店舗や公式通販サイトをご覧ください。
ロレックスの買取相場を知るのにおすすめの方法は?

ロレックスを買取に出すなら、価格が高騰しているタイミングを狙うべきです。
ただし、ロレックスは相場が変動しやすく、ベストな売却のタイミングを判断しにくいのが難点。
とはいえロレックスは状態がよいものや新しいものほど高価買取が実現しやすく、タイミングを探りすぎていると売り時を逃してしまう可能性もあります。
そこでおすすめしたいのが、ブランドリユースショップ「ギャラリーレア」。
ギャラリーレアはブランド専門のリユースショップのため、ロレックスの買取にも力を入れております。
また買取スタッフはロレックスの買取相場を熟知しており、買取に出すベストなタイミングも判断可能です。
お手持ちのロレックスの買取価格を聞いてみたい方は、ぜひギャラリーレアにご相談ください。
ロレックスの値下がりについてまとめ
まとめ
- ロレックスが値下がりしたのは「公認中古販売の開始」、「中国市場の後退」、「世界の景気の後退」という3つの理由が考えられる
- ロレックスの値下がりは一時的なもので、現在は価格が再び上昇傾向にある
- ロレックスの買取相場を知りたい方は、ブランドリユースショップ「ギャラリーレア」がおすすめ
今回は、ロレックス値下がりの真相や、今後の見通しについて解説しました。
ロレックスの価格は、中国をはじめとした世界各国の経済状況に大きな影響を受けます。
ただし、ロレックスは圧倒的なステータス性と根強い人気のあるブランドのため、値下がりがあったとしても一時的なもの。
2024年は価格が上昇傾向にあり、ロレックスの売却時期を探っていた方は売り時を迎えていると考えてよいでしょう。
ロレックスの買取相場を知りたい方は、老舗ブランドリユースショップ「ギャラリーレア」をぜひご利用ください。
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