シャネルのマトラッセは、世界中で長く愛される定番アイテムですが、近年の相次ぐ値上げによって「高すぎる」と感じる声が増えています。
100万円を大きく超える価格帯のモデルも珍しくなくなり、購入をためらってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、シャネルのバッグを代表するマトラッセの価格推移や値上げの背景、予算を抑えて手に入れるコツまで詳しく解説していきますので、購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
なお、「マトラッセ」はキルティング加工を指す言葉で、中古市場ではシャネルのキルティングバッグ全般の通称として広く使われています。
シャネル公式サイトでの現在の呼称は「11.12 クラシック ハンドバッグ」「2.55 ハンドバッグ」「ミニ クラシック ハンドバッグ」などで、本記事でも通称と公式名の両方を用いて解説していきます。

ブランド買取販売店「ギャラリーレア」でLA部部長として勤務。業界屈指の激戦区である大阪エリアにおいて10年以上のブランド買取経験を持つ。
日本流通自主管理協会(AACD)の認定査定士として、ブランドに対する確かな知識とお客様に寄り添ったサービスを武器に第一線で活躍している。
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シャネルのマトラッセは高すぎる?

「マトラッセは高すぎる」と感じる声が増えている背景には、実際の価格上昇があります。
ここでは、現在の価格と過去の価格を比較しながら、値上げの実態を見ていきましょう。
現在の定価は100万円を超えるモデルもある
「11.12 クラシック ハンドバッグ」(品番A01112、ラムスキン、ブラック、15.5×25.5×6.5cm)は、シャネル日本公式サイトで2026年8月時点の税込表示価格が2,006,400円となっています。
100万円を大きく超えるだけでなく、現在では200万円を超える価格となっており、以前よりも購入のハードルが高くなっています。
同じA01112の国内価格を振り返ると、2022年8月時点では1,226,500円でした。その後も価格改定が重ねられ、2024年3月には1,744,600円まで上昇しています。
さらに2026年には190万円台を経て、2026年8月時点では2,006,400円となりました。短期間で段階的に価格が引き上げられてきたことが分かります。
日本の中古市場でも、状態や希少性によっては100万円を超える販売価格が設定される商品が見られます。素材やサイズ、状態ランクによって価格には幅があるため、購入を検討する際には現在の販売価格と条件をよく確認することが大切です。
昔と比べて大幅に値上がりしている
日本国内の価格推移を見ても、マトラッセが大幅に値上がりしていることが分かります。
A01112の国内定価は、2022年8月時点で1,226,500円でした。その後、2023年9月には1,591,700円、2024年3月には1,744,600円まで上昇しています。
そして2026年8月時点では2,006,400円となっており、2022年8月と比べると約4年間で779,900円、割合にして約64%値上がりしています。
わずか数年で100万円台前半から200万円を超える価格帯へ上昇しており、以前より手が届きにくくなったと感じるのも無理はありません。
シャネルでは一度に大幅な値上げをするだけでなく、複数回の価格改定を重ねながら販売価格を引き上げてきました。
こうした度重なる価格改定によって、マトラッセは日本でも以前と比べて格段に高額なバッグへと変化しています。
シャネルのマトラッセの価格推移は?今後どうなる?

過去の値上げペースを踏まえると、気になるのは「今後も上がり続けるのか」という点ではないでしょうか。
WWD JAPANは、2022年3月の改定について、コロナ禍の影響が出始めて以降で6回目の改定になったと報じています。短期間に複数回の改定が続いてきたことが分かります。
2022年5月時点で、シャネルのフィリップ・ブロンディオ最高財務責任者は「通常は年に2回価格を改定してきた」と説明していました。
ただし、今後の改定時期や改定幅については公式に発表されていません。次にいつ、どの程度の値上げがあるかを正確に予測することは難しい状況です。
過去の傾向を踏まえると、今後も価格が改定される可能性はあります。
とはいえ、時期や幅は不透明なため、無理に購入を急ぐ必要はありません。予算や必要性、中古市場での在庫状況も含めて、じっくり検討することが大切です。
シャネルのマトラッセが高すぎるのはなぜ?値上げが続く理由

「なぜここまで値上げが続くのか」と疑問に感じる方も多いでしょう。
実は、シャネルの値上げには複数の背景が絡み合っています。ここでは、公式の発言や報道を踏まえて、値上げが続く4つの主要な理由を順に解説していきます。
理由1:原材料費や人件費が上昇している
バッグ製造にかかるコストの上昇は、ラグジュアリー業界全体で共通する課題です。
WWD JAPANの報道によれば、ここ数年、生産コストや人件費の上昇を受けて、ハイブランドではハンドバッグの値上げが相次いでいます。
シャネルのファッション部門プレジデントであるブルーノ・パブロフスキーは、2022年の改定について「それが主な理由ではあるが、ほかにも生産コストの上昇や、品質向上のために投資したからでもある」と説明しました。
実際、シャネルの2021年の設備投資額は7億5,800万ドルにのぼり、そのうち2億ドル以上が新たなレザーグッズ工房の設立やパリ本社の改修に充てられました。
2022年当時は、さらに10億ドル以上の設備投資と、グローバルで3,500人以上の雇用も計画していると報じられています。
こうしたコスト上昇と大規模な設備投資は、価格改定を後押しする大きな要因となっています。
理由2:円安が日本での販売価格に影響している
為替相場の変動は、日本での販売価格に影響を与える要因の一つです。
シャネルの広報担当者は、値上げの理由について「為替相場や生産コストの変動に対応するため、また商品が世界中でおおよそ同じ価格になるよう調整するため」とコメントしました。
2020年に実施された改定について、WWD JAPANは「17%を超える値上げは、為替レートの変動を反映させたものになる」と報じています。
為替が自動的に価格へ連動するわけではありませんが、円安の進行は日本市場での価格改定を検討する大きな要因の一つです。
海外での価格改定と為替の動きが重なることで、日本の消費者は特に「高すぎる」と感じやすい状況が生まれています。
理由3:ブランド価値を維持する価格戦略を行っている
シャネルは、ブランド価値を守るための独自の価格方針を持っています。
パブロフスキーの説明によれば、シャネルは2015年に「地域による価格差を10%以内に抑える方針」を定めており、値上げの一部はこの方針に基づく地域間調整として実施されています。
過去の報道では、シャネルは一部の国や時期において、購入できるバッグの数に上限を設ける対応をしたと伝えられたこともあります。運用は地域や時期によって異なりますが、希少性を保つための工夫の一つといえます。
2025年5月には、バッグの製造工程を初めて公開しました。
パブロフスキーは「なぜ当ブランドの商品がこれほど高額なのか、その理由をきちんと見せて説明しなければ人々に伝わらないと考えた」と語っており、透明性のある価格説明を重視する姿勢を示しています。
これらの取り組みからは、シャネルが品質や希少性、地域間の価格整合性を重視していることがうかがえます。
理由4:世界的に需要が高い
値上げが続く背景には、世界的な需要の強さもあります。
WWD JAPANの報道によれば、シャネルの2021年12月通期の売上高は前期比54.7%増の156億3,900万ドル、2022年12月通期は前期比17%増の172億2,000万ドルに達しました。
ブロンディオ最高財務責任者は、2021年の売上増加について、値上げと販売数量増の寄与が「半々程度」だったと説明しています。
つまり、価格を上げても購入する顧客が離れなかったことになります。値上げしても売れるという事実が、さらなる価格改定の後押しになっている面もあります。
一方で、2024年の売上高は比較可能ベースで前年比4.3%減の187億ドル、2025年は同2%増の193億ドルとなっており、拡大が続く一方の状況ではないことも公表されています。
需要は依然として世界的に強いものの、市場環境が少しずつ変化しつつある点にも注目しておきたいところです。
シャネルのマトラッセが高くても選ばれるのはなぜ?

これほど高額なマトラッセが、なぜ多くの人に選ばれ続けているのでしょうか。
ここでは、値上げが続く中でも支持を集める、マトラッセならではの3つの魅力を解説していきます。
流行に左右されにくく長く使える
マトラッセの大きな魅力は、時代やトレンドに左右されないデザインの普遍性にあります。
1955年に誕生した2.55モデルから続くキルティングステッチとチェーンショルダーの組み合わせは、70年以上経った今もほとんど変わることなく受け継がれています。
シャネル公式サイトでは、11.12 クラシック ハンドバッグや2.55 ハンドバッグを「エンブレマティック」の区分に位置づけ、ブランドを象徴する不変のアイコンとして継続展開しています。
流行の変化に左右されにくいため、10年後、20年後に持ち出しても古臭さを感じにくいのがマトラッセの強みです。長く使うことを前提に投資する価値のある一品といえます。
品質面でも、シャネルは「シャネル・エ・モワ」というケアや修理のプログラムを提供しています。
2021年4月以降に購入されたハンドバッグやチェーンウォレットについては、購入日から5年間の修理保証の対象となっています(適用には利用規約や購入情報の確認が必要です)。
シャネルを代表するデザインとして人気が高い
キルティングステッチのモチーフは、1955年以来メゾンを象徴するアイコンとして位置づけられ、バッグの意匠がブランド全体のコードにもなっています。
ジュエリーの「ココ クラッシュ」も、このキルティングを再解釈したコレクションとして展開されています。
2.55モデルは、1955年2月にガブリエル・シャネル自らが生み出したことから名付けられたアイコンバッグとして知られています。
その後、1980年代にカール・ラガーフェルドが2.55を再解釈して11.12を生み出したとされ、現在まで続く定番として愛されてきました。
「シャネルといえばマトラッセ」と真っ先に思い浮かぶほど、ブランドの顔として確立されているデザインは、他のアイテムでは代替できない特別な存在感を放ちます。
中古市場でも安定した需要がある
新品での購入をためらう方が増える一方で、中古市場では今も安定した需要が続いています。
素材やサイズのバリエーションが豊富に流通しており、探す楽しみがあるのも中古ならではの魅力です。
なお、中古市場では、キルティングバッグ全般を「マトラッセ」、シボ加工のあるカーフスキンを「キャビアスキン」と呼ぶことが定着しています。
公式サイトでは「グレインド カーフスキン」などの表記が使われていますが、中古市場では通称のほうが広く使われているのが実情です。
中古販売店では、サイズ25や23のグレインド カーフスキン ダブルチェーンなどが、100万円を超える販売価格で提示される商品も見られます。
ミニサイズや素材、状態によって価格帯には幅があり、中古販売価格は現在の需給、状態、製造年代、素材、カラー、付属品の有無などによって決まります。同じモデルでも価格が異なる場合があるため、条件をしっかり比較することが大切です。
新品市場でも中古市場でも支持を集め続けている点に、マトラッセというアイコンの底堅い人気が表れています。
シャネルのマトラッセが高すぎると感じるなら中古もおすすめ

新品の価格が手に届きにくいと感じる方には、中古品を選ぶという選択肢もあります。
ここからは、中古のマトラッセを検討するメリットや購入時のポイントを解説していきます。
中古なら定価より安く購入できる場合がある
100万円を大きく超えるマトラッセを新品で購入するのは、決して簡単なことではありません。そんな時に検討したいのが、中古市場という選択肢です。
中古販売価格は、状態、製造年代、素材、カラー、付属品の有無、現在の市場需要などをもとに決まるため、現行の新品価格より手頃な水準で購入できる場合があります。
サイズや素材、状態によって価格帯には幅があり、予算に合わせて選びやすいのが中古の大きな魅力です。
一方で、限定品や人気のカラー、ヴィンテージ品などは、状態や希少性によって現行の新品価格を上回るケースもあります。安さだけで判断せず、条件と価格のバランスを見極めることが大切です。
「憧れの人気モデルを、少しでもお得に手に入れたい」という方にとって、中古市場は現実的で有力な選択肢となります。
廃盤モデルやヴィンテージ品も選べる
シャネルの正規店で販売されているのは、限られた現行モデルのみです。過去に展開された素材やカラー、廃盤となったモデルは、正規店で手に入れることはできません。
過去に展開されていた素材やカラー、廃盤となったモデルは、主に中古販売店やオークションなどの二次流通で探すことになります。
たとえばデニム素材のマトラッセなど、通常のカーフスキンやラムスキンとは異なる仕様のアイテムは、中古品を扱うショップならではの品揃えです。
ヴィンテージのマトラッセには、現代のモデルにはない独特の風合いがあり、時を経たからこそ味わえる魅力もあります。
一方で、角擦れ、革のべたつき、変色、におい、内装の劣化、金具の変色、社外での補修歴などは、購入前に必ず確認しておきたいポイントです。
他の人と被りにくい一点ものを探したい方、ブランドの歴史そのものを楽しみたい方にとって、二次流通は新品市場にはない出会いを提供してくれる場所です。
購入するならどこがおすすめ?
中古のマトラッセを購入する上で最も気になるのが、真贋の問題ではないでしょうか。
シャネル公式は「製品が本物であることを保証する方法は、シャネル ブティックまたはシャネルの正規販売店でご購入いただくことです」と明記しています。
そのため、中古で購入する際には、真贋鑑定の体制が整った専門店を選ぶことが安心につながります。フリマアプリや個人間取引と比べて、専門知識を持つスタッフによる検品を経ている点は、大きな安心材料となります。
そこで選択肢の一つとなるのが、1979年創業のブランドリユース店ギャラリーレアです。
長年培ってきた鑑定ノウハウを持つ専門スタッフが在籍しており、状態ランクや付属品の有無を丁寧に確認したうえで商品を掲載しています。
ギャラリーレアでは、商品の状態ランク、実物写真、付属品などを商品ページで詳しく確認できるため、購入前にじっくり比較・検討できるのも魅力です。
なお、中古品は1点ものであるため、在庫状況や価格は随時変動します。気になる商品が見つかった場合は、その時点で状態や付属品をよく確認してから検討するのがおすすめです。
サイズや素材の異なるさまざまなマトラッセを見比べながら、自分にぴったりの一品をじっくり探してみてください。
シャネルのマトラッセは高すぎるのかについてまとめ
まとめ
- シャネルのマトラッセは近年急激な値上げが続き、200万円を超える水準まで上昇している
- 値上げの背景には原材料費や人件費の高騰、円安、地域間価格差の調整、世界的な需要の高さがある
- 流行に左右されない普遍的なデザインとブランドの象徴性が、高くても選ばれ続ける理由
- 新品での購入が難しいと感じる場合は、廃盤モデルにも出会える中古市場が有力な選択肢
- 信頼できる専門店で状態や付属品を確認し、納得のいくマトラッセを選ぶことが大切
シャネルのマトラッセは、確かに以前と比べて手が届きにくい価格帯へと変化しています。
日本国内でも2022年8月の1,226,500円から2026年8月の2,006,400円へと、度重なる改定が続いてきました。
それでも多くの人に選ばれ続けているのは、値上げを支える背景と、価格に見合う価値があるからです。品質を守るための設備投資、地域間の価格整合性を保つ方針、そして世界的な需要の強さが値上げを後押ししています。
同時に、1955年から続くキルティングとチェーンショルダーの普遍的なデザインや、購入日から5年間の修理保証などのサポート体制も、マトラッセを特別な存在にしている理由です。
「新品では難しい」と感じる方は、中古という選択肢にも目を向けてみてください。廃盤モデルやデニム素材のマトラッセなど、現行の正規店では出会えないアイテムと巡り合える可能性があります。
当店ギャラリーレアでは、状態やサイズ、素材の異なるさまざまなシャネルのマトラッセを取り扱っています。中古品は1点ものであるため、価格や在庫は随時変動しますので、気になる商品はお早めにチェックしてみてください。
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