ルイヴィトンの多くの製品でつかわれているヌメ革は、丈夫で見た目の高級感もあり、使うほど味が出てくる人気商品です。
ですが、正しいお手入れをしないと劣化が早く、カビやシミなどが生えやすいなどのデメリットもあります。
ルイヴィトンは1点で数十万円以上するバッグが基本です。
そんな大事なルイヴィトン製品は長く愛用したいですよね。
そこで、この記事ではルイヴィトンのヌメ革の特徴や基本的なお手入れ方法、汚れや傷の対処法などについて詳しく解説します。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」でLA部部長として勤務。業界屈指の激戦区である大阪エリアにおいて10年以上のブランド買取経験を持つ。
日本流通自主管理協会(AACD)の認定査定士として、ブランドに対する確かな知識とお客様に寄り添ったサービスを武器に第一線で活躍している。
目次
ヴィトンのヌメ革とはどんな素材?
ヌメ革は、植物の渋にも含まれる「タンニン」という成分を使い、牛の原皮を鞣し、型押しなどの表面加工をほとんど施さずに仕上げたものです。
天然皮串ならではのスジやしわは、コーティングなどの加工を施していない天然の素材である証です。
ここからは、ヌメ革の特徴やメリット・デメリットについて解説します。
ヴィトンのヌメ革の特徴とは?
ルイヴィトンのヌメ革は、他の製品と比べても丈夫で破れない強さがあります。
バッグや財布などのルイヴィトン製品によく使われており、洗練されたデザインが印象的です。
ヌメ革でトリミングを施すことで、伝統的なモノグラム・キャンバスがモダンで新鮮に映ります。
ヴィトンのヌメ革のデメリット
ルイヴィトンで使われるヌメ革は、その性質上水分や油分を吸収してシミになりやすいのが最大のデメリットです。
他の製品と比べても水の影響を受けやすく、雨に濡れてしまうとシミや色落ち、色移り、カビの原因になります。
雨に濡れた後に適切なお手入れをすれば特に影響はないですが、そのまま放置していると雨の跡が斑点のようなシミになってしまいます。
そのため、基本的には雨の日は使用しないのが無難です。
ですが、突然雨が降ってくることもあるでしょう。
そんな時に備えて、事前に防水スプレーなどを吹きかけておくなどのケアをしておくと安心です。
ヴィトンのヌメ革のメリット
ルイヴィトンのヌメ革は、化学薬品を一切使わず、革本来の魅力が楽しめるのが最大のメリットです。
無駄な加工は一切行っておらず、同じ商品でも個体差を感じられます。
また、使い始めは硬くてごわごわするヌメ革も、使い続けるうちに繊維がほどけて柔らかさがでてきます。
このエイジングを楽しめるのも、ヌメ革のメリットです。
雨に弱いなどのデメリットがありますが、逆に傷に強く、長持ちしやすいのも特徴です。
普段にも使えるように丈夫な素材を使い、しっかりとした作りになっているため見た目の高級感もあります。
ヴィトンのヌメ革のお手入れ方法の基本
基本的なお手入れ方法をしらないと、シミやシワなどができてせっかく長持ちするものもしなくなります。
ここからは、ルイヴィトンのヌメ革の基本的なお手入れ方法を紹介します。
ルイヴィトンのヌメ革製品を購入したら、以下のお手入れ方法は必ず覚えておきましょう。
日光浴と陰干し
ヌメ革のお手入れは、日光浴と陰干しから始めましょう。
ヌメ革を日光に当てておくと、革の色が濃くなると同時に、革に含まれている水や油分がにじみ出て、表面をコーティングしてくれます。
使う前にこれをするのとしないのとでは、ヌメ革の持ちが全然違います。
一般的に1ヶ月前後は日光浴させた方がいいと言われていますが、自分好みの色になるまででOKです。
ただし、直射日光に当てるとヌメ革の変色が進んでしまうため、注意してください。
保管する際も、日頃から湿気のない乾燥した場所で保管するように心がけましょう。
乾拭きとクリーム塗布
基本的なお手入れ方法として、乾拭きと革専用クリームを塗り込むのもおすすめです。
ヌメ革は他の革製品と比べても非常にデリケートです。
乾拭きをした後にクリームを塗り、布でキレイに拭き取って仕上げます。
クリームは、乾燥によるひび割れなどを防ぐことができます。
塗りムラがあるとキレイに仕上がらないので、クリームを塗った後は必ずキレイな布で優しく拭き取るようにしてください。
長財布や折り財布など、革に折り目がある製品の場合は、平面から折り目の部分へクリームを延ばしていくのがコツです。
最後に、軽くブラッシングをしてツヤ出しをすれば、シミが目立たなくなります。
防水スプレーを使う
ルイヴィトンのヌメ革製品を使う前に、防水スプレーを使うのも忘れないでください。
防水スプレーは、シミ予防に必要なアイテムです。
購入してから何もしていない状態でヌメ革製品のアイテムを使っていると、簡単にシミができてしまいます。
使う前に防水スプレーを塗布しておけば、水分や油分を弾き、汚れが付きにくくなります。
一部だけ使っても意味がないので、全体的にまんべんなく吹きかけるようにしましょう。
なお、防水スプレーはヌメ革だけでなくモノグラムや合成革にも有効です。
製品全体を手軽に防水することができ、おすすめです。
使う時は、防水スプレーを30cmほど離して吹きかけて、乾いたらキレイな布で乾拭きしておきましょう。
ヴィトンでヌメ革が使用されているモデルはどれ?
ルイヴィトンでヌメ革が使われている製品はたくさんあります。
その中でも、人気モデル2つを紹介します。
ノマドバッグ
ノマドバッグは、内装に服を固定して止めるベルトが付いており、小旅行や出張などに最適なバッグです。
ルイヴィトンのサヴォアフェール(匠の技)と、世界的に著名なデザイナーの才能を融合させた「オブジェ・ノマド コレクション」で、多くの方から人気があります。
使い込むほど自分好みの色や質感になり、経年年数を楽しめる最上質のレザーを使用しているのが特徴です。
上質なレザーが使われたノマドバッグは、多くのレザー好きを魅了しています。
どの製品も基本的にシンプルなデザインとなっているので、長く愛用できるのもポイントです。
ダミエ・モノグラム・マルチカラーなど定番バッグの持ち手
ルイヴィトンでは、ダミエ・モノグラム・マルチカラーなどの定番バッグも人気です。
持ち手にはチェーンやヌメ革を組み合わせたものが多く、エレガントな印象に仕上げられています。
ダミエ・モノグラム・マルチカラーなどはハンドル部分も長めに作られているので、肩にかけてバッグを持ち歩くことができ、実用性にも優れています。
持ち手以外にも、ストラップやベルトなどのベージュになっている部分に使用されていることが多いです。
ヴィトンのヌメ革の汚れや傷の対処法について解説!
ここからは、ルイヴィトンのヌメ革製品に汚れや傷がついた時の対処法について解説します。
万が一汚れや傷がついてしまったら、できるだけすぐに対処することが大事です。
汚れ落としのコツとおすすめの道具は?
ヌメ革に汚れや傷がみられる場合、まずはソフトガミでお手入れしましょう。
ソフトガミは、消しゴムのような製品で革製品の汚れ落としとして活用できるアイテムです。
使い方も簡単で、付着した汚れの部分のソフトガミが軽くこするだけです。
こすった後は革が乾燥したような状態になりますが、その上からクリームなどで保湿すれば、ツヤ感のある状態に戻ります。
また、道具がない場合は中性せっけんを少量だけ水で溶かし、柔らかい布を湿らせて軽く拭いてください。
自宅でお手入れする場合、消毒ジェルやスプレー、レザーローション、クリーナーなどは質が低下してしまうリスクがあるため、絶対に使用しないでください。
多少の汚れであれば、革製品専用のブラシ(馬毛ブラシなど)でホコリや汚れを落とすだけでも十分です。
カビやシミの予防と除去法
ヌメ革に一度シミやカビが発生してしまうと、完全に除去するのは困難です。
そのため、基本的には毎日のケアを怠らないように注意することが大事です。
特に、バッグの持ち手部分や底面、ボタンなどの金属部分はカビやシミが発生しやすくなります。
使用したら、そのまま保管するのではなく、乾いた布で乾拭きして皮脂や汗などの汚れを拭きとっておきましょう。
湿った布で拭くと、革を傷めるだけでなくカビの発生を促す原因にもなりますので、必ず乾いた布を使用するようにしてください。
また、ルイヴィトンのバッグなどについたカビは、保管している場所が原因であることも多いです。
そのため、バッグをしまうクローゼットは常に解放して風通しを良くしたり、可能な限り直射日光を当たるようにして除菌しましょう。
カビ臭などは、陰干しと消臭スプレーなどで対策できます。
傷や色移りの修復はできる?防止法は?
革の染色方法や装飾方法によっても違いますが、完全に傷や色移りを修復することは難しいとされています。
水分の付着や擦れキズ、経年劣化による症状は完全に修復できません。
一般的に、革製品は強い紫外線を浴びると、色褪せてしまうという特徴があります。
色移りに関しても、原因は水分と摩擦です。
革が乾燥している時や濡れた状態で摩擦が発生すると、色移りがしやすくなってしまうため、注意してください。
革に色が移りやすいのは、着ている洋服も原因です。
色落ちの恐れがある服と革は合わせないように注意してください。
ヴィトンのヌメ革のリペアや修理の方法は?
次に、ルイヴィトンのヌメ革のリペアや修理方法について解説します。
ルイヴィトンのヌメ革のリペアや修理は、基本的に公式サービスを利用するのがおすすめです。
修理の公式サービスを使用する
ルイヴィトンのヌメ革が汚れたり、傷がついてしまったら、修理公式サービスを利用しましょう。
ルイヴィトンでは、製品を長く愛用できるように、さまざまなアフターセールスサービスを用意しています。
ルイヴィトンのリペアサービスでは、パリのアトリエと同じ卓越した技術を習得した専属の職人が、フランスから取り寄せた純正の部材を使用し、1点1点丁寧に仕上げてくれます。
部分的なステッチのほつれから、ハンドルの交換まで幅広く対応しているので、まずは公式のサービスを利用するのが無難です。
簡単な修理であればその場で行うこともできます。
申し込みは、全国のルイヴィトンストアで承っています(阪急梅田店、阪急メンズ店、LOUIS VUITTON DOVER STREET MARKET GINZA店、羽田空港店、成田空港店を除く)。
店舗に持っていけばおおよその見積もりも把握できるので、まずは気軽に最寄りの店舗で相談してみてください。
リペア専門店の利用
ルイヴィトンのヌメ革は、リペア専門店でも修理可能です。
リペア専門店では、革専門の職人が洗いから仕上げまで、全工程の手作業で行います。
染め直しや修理修復、シミや汚れの除去など、公式サービスよりも安く済むのもメリットです。
ルイヴィトンだけでなく、シャネルやエルメスなどの他の高級ブランドのリペアに対応している店舗も多く、一度に複数のブランドのアイテムを修理に出せるのもポイントです。
ただし、経験と技術力で仕上がりに大きな差が出て、専門店ではないので正規の修理ではありません。
修理の品質保証もされず、売却する時に買取ができない場合もあるため、注意してください。
自分でリペアを実施(非推奨)
修理費用をかけたくないなら、自分でリペアを実施する方法もあります。
軽い修理やリペアなら、セルフで対応できることもあるでしょう。
ただし、大きな損傷や修理が必要な場合、自分では直せません。
場合によってはブランド品を傷めてしまい、リペアする前の状態よりも劣化が激しくなってしまう可能性もあるため、注意してください。
ルイヴィトンのヌメ革をリペアするなら、公式サービスかリペア専門店に相談するようにしましょう。
ヴィトンのヌメ革を買ったら何をするのまとめ
まとめ
- ヴィトンのヌメ革を買ったらまずは防水スプレーを吹きかける
- ヌメ革を直射日光に当てるのはNG
- クリームを塗った後は必ずキレイな布で優しく拭き取るとツヤだしができる
この記事ではルイヴィトンのヌメ革の特徴や基本的なお手入れ方法、汚れや傷の対処法などについて詳しく解説してきました。
ヌメ革は他の革製品と比べても丈夫で、長く使うほど味が出てくるのが特徴です。
ですが、正しい保管方法やお手入れ方法を知らずに使っていると、キレイな状態は保てません。
ルイヴィトンのヌメ革は効果ですぐに新しいものを買えるものではないため、本記事で紹介したお手入れ方法と対処法を役立ててください。
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