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パネライ(PANERAI)

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パネライ(PANERAI)について

パネライ(PANERAI)は、1860年にイタリアで創業した時計ブランドです。

イタリア海軍特殊潜水部隊の軍用時計に採用された経歴を持っており、タフで視認性の高いデザインが特徴です。

ケースの厚みがあり、サイズも大きい「デカ厚」と呼ばれる外観は、過酷な環境下でも使える堅牢性を追求したものでした。

一般市場向けに発売されると、他のブランドにはないそのタフさで人気を獲得。その人気は一時、時計業界に「デカ厚」時計ブームが巻起こったほど。

一般的な時計ブランドはいくつものモデルを展開していますが、パネライはルミノールとラジオミールの2つのモデルが看板となっており、人気を牽引しています。

また、デザインも大きく変わらないため、ひと目見ただけではモデルの違いがわからないと言われることもしばしば。

ルミノールとラジオミールの違いは、リューズプロテクターの有無です。ルミノールにはリューズプロテクターがついていますが、ラジオミールにはついていません。

パネライがイタリア海軍からの依頼を受けて、専用のダイバーズウォッチを完成させたのは、1938年。それまでも、イタリア国防省からの依頼で軍用時計を製作していましたが、ダイバーズウォッチの製作は初でした。

このとき製作された時計がラジオミールの原型となり、使われていた夜光塗料、ラジオミールがそのままモデル名に採用されています。

その後、1949年には新たな夜光塗料ルミノールの特許を取得。ラジオミールよりも放射性物質が少なく、安全性の高いトリチウムをベースにしています。

こうした背景からリューズプロテクター以外にも、ラジオミールはよりクラシカルな雰囲気が強く、ルミノールはモダンでモデルの種類が豊富という違いが見られます。

1993年にイタリア海軍との契約が終了すると、時計ファンからのニーズに答え一般向けに時計販売を開始。瞬く間に人気ブランドへと成長していきました。

2002年には自社で時計の製造を一貫して行うマニュファクチュール化を行い、2005年には自社製ムーブメントを開発。

これは、8日間を超えるパワーリザーブや水平表示パワーリザーブインジケーターなど、さまざまな機能が搭載され、パネライの技術が結集したムーブメントです。

また、従来5つあったシリーズは、2019年新たにCEOに就任したジャンマルク・ポントルエによって、4つのシリーズに集約化されます。

そのため現在は、ルミノール、ラジオミール、ルミノールドゥエ、サブマーシブルの4つのシリーズを展開しています。

パネライ(PANERAI)のルミノールについて

ルミノールはイタリアの高級時計ブランド、パネライの人気モデルです。

イタリア海軍に供給されていた背景をもっており、タフで実用性に優れているのが特徴です。

とくに「デカ厚」と呼ばれる大ぶりで分厚いケースは、時計業界に大型ケースを流行させるブームの火付け役となりました。

ルミノールと並んで人気を集めるモデルがラジオミール。2つのモデルの違いは、リューズの違いにあります。

ルミノールがリューズプロテクターを持っているのに対し、ラジオミールにはリューズプロテクターがありません。

これは両者が誕生した背景によるものです。もともとパネライのダイバーズウォッチとして先に誕生したのはラジオミールでした。

ラジオミールは、パネライが開発した蛍光塗料の名前です。

しかしこのラジオミールが放射性物質だったことから、新たな蛍光塗料であるルミノールが開発されます。

こうして誕生したルミノールは、いわばラジオミールの改良版とも言えるモデル。

リューズプロテクターも、リューズの破損を防ぐためのものとしてイタリア海軍の要望を取り入れたものだったのです。

パネライは長らく軍用時計の納入を続けていましたが、時代が変わり需要が減ったことで経営は悪化していきます。

またヨーロッパの時計ファンを中心に根強い人気があったことから、民間用モデルの製作に乗り出します。

こうして1993年、初の民間用モデル、ルミノールを発売します。

1997年には現在のリシュモングループに所属し、国際的な知名度を獲得していきます。

当時としては大きい44mmのケースと厚みが話題となり、デカ厚時計として人気を集めます。

この流れを受け、他の時計ブランドもケースを大型化する流れとなり一躍「デカ厚ブーム」を巻き起こしました。

ブランドの双璧を成すラジオミールがクラシカルな雰囲気を持つ一方、ルミノールはモダンなデザインと豊富なラインナップを展開しています。

2019年に派生モデルが統合されますが、それ以前にはルミノールベース、ルミノールマリーナ、ルミノールクロノ、ルミノールパワーリザーブ、ルミノールサブマーシブル、ルミノールGMT、ルミノール1950の7種類が展開されていました。

現在は多くがルミノールに統合されましたが、サブマーシブルのみ独立コレクションとして現在も展開されています。

数あるルミノールから最適なモデルを選ぶには、3つのポイントを重視して選ぶと良いでしょう。

1つ目はケースの素材とサイズ。ステンレスをはじめ、チタンやセラミック、ゴールド、カーボテックなど多岐にわたる素材があります。

またサイズも40~47mmまで複数ラインナップされているため、自分の手首にあったサイズを選ぶようにしましょう。

2つ目は機能です。GMTやパワーリザーブインジケーター、クロノグラフなど幅広い機能があるため、どの機能が良いのかも合わせて考えてみましょう。

3つ目はムーブメントです。パネライのムーブメントは、手巻きと自動巻き以外に汎用ムーブメントか自社ムーブメントかという点もあります。

自社ムーブメントのほうが精度や作りは優れていますが、費用は高額になります。

さまざまな種類がラインナップされているからこそ、自分好みの1本に出会うことができます。ぜひ皆さんのお気に入りのルミノールを探してみてください。

パネライ(PANERAI)のラジオミールについて

ラジオミールは、パネライの人気モデルの一つです。

モデル名の由来となっているのは、パネライが1916年に開発した蛍光塗料。キュリー夫妻によって発見されたラジウムを用いた蛍光物質は、きわめて強い自発光を特徴としていました。

このラジオミールを用いた水中計器をイタリア海軍に納入していたことで、パネライは軍からの信頼を獲得します。

そして1938年にイタリア海軍からの依頼によって、軍用ダイバーズウォッチであるラジオミールが誕生します。

このときのイタリア海軍の依頼は「特殊潜水部隊が着用する潜水時計」でした。

当時イタリア海軍は、水中攻撃車両と操作員に関する新たな機密プロジェクトを開始していました。

このプロジェクトとは、潜水服を着た操作員が、魚雷ほどの大きさの小型潜航艇にまたがり、敵の艦船に爆薬を仕掛けるというもの。

この任務を遂行するには正確な時刻を把握する必要があります。

暗い海中での作業のため、暗所でも時計を確認できること、更に高い水圧に耐えうる耐久性を持っていることが求められました。

こうして直径47mmという大きなステンレス製クッション型ケースと高い視認性を誇る、ラジオミールが誕生します。

この当時のラジオミールには、ロレックス製のムーブメントが搭載されていますが、これは当時、時計製造のノウハウがなかったパネライがロレックスに協力を仰いだことが理由とされています。

現在ではほとんど見られない希少モデルとして知られており、まれに世界的オークションでロレックス搭載モデルのパネライが登場することもありますが、その価格は約1000万~3000万ほどと高値を記録。

現在のラジオミールは、パネライの中でもクラシカルかつレトロな意匠を特徴とするコレクションに位置づけられています。

もう一つの人気モデル、ルミノールはラジオミールよりも後に登場したこともあり、モダンなデザインと豊富な派生モデルのラインナップを特徴としています。

パネライを初めて見る方のなかには「ラジオミールとルミノールの違いがわからない」と感じる方もいらっしゃるかと思います。

両者の最大の違いは、リューズプロテクターの有無。ラジオミールはシンプルな玉ねぎ型のリューズを備えているのに対し、ルミノールはリューズを覆うリューズプロテクターを備えています。

ルミノールがメタルブレスレットを採用したモデルを多数展開しているのに対し、ラジオミールは革製ベルトを中心に展開しています。

またルミノールは、チタンやカーボテックなど最新のハイテク素材を採用している一方、ラジオミールはステンレスや18Kゴールドなど伝統的な素材しか使わないのも違いの一つです。

ラジオミールは軍用時計として開発された背景があるため、華やかな装飾はなく実用性に特化した無骨な印象が強くあります。

ミリタリーウォッチらしい重厚感と力強さ、そしてそれと両立したクラシカルなデザイン性は、唯一無二と言えるでしょう。パネライの歴史を感じたい方におすすめです。

パネライ(PANERAI)についてのレビュー